- 壁掛けできない理由は、だいたい4つに分かれる
- 3つの質問で、自分が壁掛けできるか判定できる
- 穴を開けずに壁掛け風にする「壁寄せスタンド」という選択肢
- スタンドで解決すること・しないこと
こんにちは。中古マンションを84㎡フルスケルトンリノベし、5年暮らしているトルテです。
我が家のテレビは壁掛けです。工事中に壁へ下地を入れ、配線もすべて壁の中を通しました。おかげで、壁から画面までは約5.1cm。5年経った今も気に入っています。
——でも、これは「工事ができる立場だったから」できたことでもあります。
賃貸にお住まいの方、下地のない壁の方、そもそも掛けられる壁がない方。「壁掛けにしたいのに、できない」という状況は本当によくあります。
トルテ先に結論です。壁掛けできない理由は、だいたい4つに分かれます。
そしてそのうち3つは、「壁を使わない方法」で解決できます。あきらめる前に、まず自分がどれに当てはまるかを整理してみてください。
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壁掛けできない理由は、だいたいこの4つ


① 賃貸で穴を開けられない
いちばん多いのがこれです。賃貸には原状回復の義務があり、壁掛け金具のビス穴は「通常の使用による損耗」とは認められにくい。退去時に補修費を請求される可能性があります。
物件や契約内容によって扱いは変わります。「これくらいなら大丈夫だろう」と自己判断せず、必ず管理会社・オーナーに確認してください。
「取り付けていいですか」ではなく、「どこまでなら可能ですか」と聞くほうが、話が進みやすいことがあります。
② 壁に下地がない
持ち家でも起こります。石膏ボードだけの壁には、テレビは掛けられません。
間柱の位置に留めるか、あらかじめ補強(下地)が入っている必要があります。そして——下地は、壁を閉じたあとでは入れられません。リフォームなしで後付けするには、壁を壊すことになります。
③ 掛けたい壁が構造上ムリ
見落とされがちなのがこれです。
- コンクリート躯体の壁 … 施工の難易度と費用が上がる
- PS(パイプスペース)や配管が通っている壁 … 穴を開けられない
- 窓が多い壁・収納の扉がある壁 … そもそも掛ける面積がない
「壁掛けにしたい場所」と「掛けられる壁」が一致しないケースは、かなりあります。
④ 配線を隠す工事ができない
これは「掛けられるけど、きれいにならない」パターンです。
壁掛けの見た目が気持ちいいのは、配線が見えないから。掛けただけで電源やHDMIのケーブルが壁を垂れていると、正直あまり美しくありません。壁の中に配線を通すには、やはり工事が必要になります。



ここで大事なのは、①②③は「工事」では解決しない、あるいは解決するのに大がかりな工事が要るということです。
つまり壁を使う前提で悩み続けても、答えが出ない。だったら、発想を切り替えたほうが早いです。
3つの質問で、自分が壁掛けできるか判定する
順番に答えてみてください。


Q1. 壁に穴を開けていい住まいですか?(賃貸なら管理会社に要確認)
Q2. 掛けたい壁に下地はありますか?(またはこれから入れられますか)
Q3. 配線を隠す工事はできますか?(またはケーブルが見えても許容できますか)
すべて「はい」なら、壁掛けが最適です。床が完全に空き、いちばん薄く見えます。金具の選び方はこちらにまとめました。


1つでも「いいえ」があるなら、次の選択肢を検討する価値があります。
壁を使わずに「壁掛け風」にする:壁寄せスタンド
壁寄せテレビスタンドは、床置きのポールにテレビを取り付けて、壁ぎわに寄せて設置するタイプの製品です。
壁に穴を開けずに、壁掛けに近い見た目をつくることを目的にしています。
解決すること
- 壁に穴を開けない … 賃貸でも、下地がなくても設置できる
- テレビ台がいらない … 床がすっきりして、掃除もラク
- 配線をポールに沿わせて隠せる … ケーブルが垂れない
- 模様替えができる … 壁掛けと違い、あとから場所を変えられる
解決しないこと(正直に)
一方で、壁掛けと完全に同じにはなりません。
- 床にベース(台座)が必要 … 完全にゼロにはならない
- 壁との間に多少の隙間ができる … 壁と一体には見えない
- コンセントは結局必要 … 近くに電源がないと、結局ケーブルが目立つ
スタンドを置く予定の場所に、電源が近くにあるかを必ず確認してください。ここが遠いと、せっかく配線をまとめても床を横切ることになります。
これはリノベでも同じで、我が家もテレビまわりのコンセント位置は相当こだわって決めました。


壁寄せタイプとキャスタータイプ、どちらを選ぶか
スタンドには大きく2種類あります。目的がまったく違うので、ここを間違えないでください。


壁寄せタイプ
壁ぎわに寄せて固定的に置くタイプ。壁掛けにいちばん近い見た目になります。「壁掛けの代わりがほしい」ならこちらです。
キャスタータイプ
部屋の中を移動できるタイプ。リビングで見て、寝室に運んで、向きを変えて——という使い方ができます。「置き場所を固定したくない」「模様替えが多い」ならこちら。



判断はシンプルで、「壁掛けの代わりがほしい」なら壁寄せ、「自由に動かしたい」ならキャスター。
どちらを選ぶにしても、先に対応インチ数と対応機種を確認するのが鉄則です。ここは金具選びとまったく同じ考え方になります。
具体的な製品を選ぶなら
壁寄せスタンドは各社から出ていますが、シリーズとして選択肢が揃っているのは「WALL(ウォール)」です。株式会社ナカムラが展開しているブランドで、公式ストアは EQUALS。
我が家はテレビを壁掛けにしているため、このスタンドは使っていません。使ってもいない製品を「使ってみた」ように書くつもりはないので、ここでは公式で確認できる仕様と、選ぶときに見るべきポイントだけを整理します。
実際の使い心地は、購入者レビューもあわせて確認してください。
公式サイトで確認できる範囲では、次のような特徴があります。
- ラインナップが広い … 壁寄せタイプ(V4/V3・V3SW/V3COMPACT/V2 など)とキャスタータイプ(A2/V5 など)があり、24〜100インチまでカバーされている
- 特許取得の「3Dベース」 … ベース部分の段差を感じさせにくい構造。小さな子どもや車椅子の方への配慮として説明されている
- 耐震試験 … 起震車試験で各スタンドに最大荷重をかけ、震度7相当をクリア(自社試験)
- テレビ対応表・診断ツールがある … 自分のテレビが対応しているかを型番から確認できる
- 全国送料無料/会員登録で保証が10年(通常3年)/組立設置サービスあり
選ぶときに見るべき3つ
インチ数だけでなく、背面の取付穴と重量が対応範囲に入っているか。メーカーの対応表で型番を調べるのが確実です。
「壁掛けの代わり」なら壁寄せ、「動かしたい」ならキャスター。ここを先に決めると候補が一気に絞れます。
ベースの奥行き分の床スペースが必要です。巾木(幅木)があると壁にぴったり寄せられないこともあるので、実寸を測っておくと安心です。
※価格・仕様・ラインナップは変更されることがあります。最新の情報は公式サイトでご確認ください。
これからリノベ・リフォームするなら、壁掛けが有利です
最後に、これから工事をする予定がある方へ。
もし工事のタイミングがあるなら、壁掛けを選べる状態にしておくことを強くおすすめします。理由は単純で、下地は工事中しか入れられないからです。



我が家は工事のかなり早い段階で壁掛け金具を決めました。金具の寸法が決まらないと、配線の出入口をどこに開けるか決められないからです。
そして5年住んだ今、壁掛けの満足度を決めたのは金具そのものより「下地と配線」だったと感じています。
「今は壁掛けにしないかもしれないけれど、将来やるかも」という場合でも、その壁に下地だけ入れておくのは有効です。費用は大きくありませんし、あとから入れるほうが何倍も大変です。




よくある質問
- 賃貸でも壁寄せスタンドは使えますか?
-
壁に穴を開けないタイプであれば、基本的には使えます。ただし転倒防止で壁や天井に固定する製品もあるので、取り付け方法は購入前に確認してください。心配なら管理会社に一報入れておくと安心です。
- 突っ張り棒タイプ(天井突っ張り式)との違いは?
-
突っ張り式は天井と床で突っ張って固定するので、より壁掛けに近い見た目になります。ただし天井の強度が必要で、天井材によっては使えません。壁寄せスタンドは自立するので、天井の条件に左右されにくいのが違いです。
- 地震で倒れませんか?
-
製品によって耐震の考え方が違うので、メーカーが公表している試験内容を確認してください。加えて、転倒防止ベルトなどの併用を検討することをおすすめします。特に小さなお子さんがいる家庭では必須と考えたほうがいいです。
- 壁掛けとスタンド、結局どちらが安いですか?
-
一概には言えません。金具だけなら壁掛けのほうが安いことが多いですが、下地の補強や配線工事を含めると逆転します。工事の予定がないなら、スタンドのほうが総額は読みやすいです。
- テレビ台はもう捨てていいですか?
-
急がないほうがいいです。レコーダーやゲーム機の置き場所が必要になることがあります。スタンド用の棚板オプションがある製品も多いので、周辺機器をどこに置くかまで決めてから判断してください。
まとめ:壁に穴を開けられなくても、あきらめる必要はありません


- できない理由は4つに分かれる。賃貸/下地なし/壁の構造/配線
- 賃貸・下地なしは工事では解決しない。「壁を使わない方法」に切り替える
- 壁寄せスタンドなら穴を開けない。壁掛けに近い見た目にできる
- 移動したいならキャスタータイプ。見たい場所へ運べる
- これから工事するなら壁掛けが有利。下地は工事中しか入れられない
薄いテレビを買ったのに台に置いたままだと、その薄さはほとんど生きません(我が家のテレビは、台に置くと17.5cmも前に出ていました)。
壁に掛けられるならそれがベスト。掛けられないなら、床から立ち上げる。どちらにしても、「テレビ台にドンと置く」以外の選択肢があることは知っておいて損はないと思います。




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