リノベの工事が終わると、「施主検査」があります。
施主が立ち会って、仕上がりを確認する場です。気になるところを指摘できるのは、原則としてこの1回だけです。
でも——数時間で全部を見るのは、はっきり言って無理です。
我が家はスケルトンからのフルリノベでした。床も壁も天井もキッチンも風呂もコンセントも、全部が検査の対象です。
だから、その前に自分たちだけで回りました。
- 施主検査の前に「自主検査」をさせてもらった話
- 付箋を2色に分ける方法(これがいちばん役に立ちました)
- 実際に見つかったもの——傷が集中していた場所には、理由がありました
- 5年住んで思う、傷より先に見るべきもの
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結論:先に一度、自分たちだけで回らせてもらう
- 施主検査の当日だけでは、絶対に終わりません
- リノベ会社に許可を取れば、事前に入れてもらえることが多いです
- 付箋を2色に分けると、当日の会話が早くなります
- 傷は直せます。 直しにくいのは「位置」のほうです
- あら探しをする場ではありません。住み始めてから困らないように、一緒に確認する場です
我が家はゴールデンウィークを使って、会社に許可をもらったうえで、自分たちだけで検査してきました。
そもそも、引き渡しまでどう進むのか

| 工程 | 中身 |
|---|---|
| 社内検査 | リノベ会社が自社でチェックします。施主は立ち会いません |
| 施主検査 | 施主が立ち会って確認します。指摘するのはここ |
| 手直し | 指摘された箇所を直す期間。引き渡し日から逆算されます |
| 引き渡し | 鍵を受け取ります |
我が家は、この流れに1つ足しました。
決められた工程ではありません。 お願いして、入れてもらいました。
トルテ「工事が終わったので、施主検査の前に一度見せてもらえませんか」
そう聞いたら、あっさり「どうぞ」と言ってもらえました。
ダメで元々。聞いてみる価値はあります。
なぜ、当日だけでは終わらないのか
スケルトンリノベは、検査の対象が「全部」だからです。


- 床(傷・凹み・きしみ・段差)
- 壁と天井のクロス(浮き・つなぎ目・汚れ)
- 巾木・見切り材(浮き・剥がれ)
- 建具の開閉と立て付け
- 窓・網戸・鍵
- 水まわり(水漏れ・排水・水圧)
- キッチンの設備(IH・食洗機・換気扇)
- コンセントとスイッチの通電
- 照明の点灯と連動
- 造作家具のぐらつき
- 収納の棚・レール・扉
これを、数時間で全部見るのは無理です。
担当者が横にいます。
悪気はなくても、「待たせている」という感覚が出ます。落ち着いて床を這いつくばって見る、という空気ではありません。
自分たちだけなら、いくらでも時間をかけられます。 これが大きい。
付箋を2色に分けると、話が早くなります


我が家の現場では、すでに青いマスキングテープが貼られていました。 監督が事前に見つけて、印を付けておいてくれたものです。
だから私たちは、黄色の付箋を使いました。
| 色 | 誰が貼ったか | 意味 |
|---|---|---|
| 青いマスキングテープ | 監督 | 「ここは把握しています」 |
| 黄色の付箋 | 私たち | 「ここが気になります」 |
色が違うだけで、当日の会話が変わります。
「青はご存じの箇所ですね。黄色を見てください」
これで済みます。同じ箇所を二度説明する手間がなくなります。


貼るときのコツ
| コツ | 理由 |
|---|---|
| 剥がせるものを使う | 仕上がったばかりの壁紙に、粘着の強いものは貼りません |
| 写真も一緒に撮る | 付箋は剥がれます。 位置が分かる引きの写真とセットで |
| 番号を書く | 通し番号を書いておくと、リストと突き合わせられます |



現場にすでに青いテープが貼ってあったのは、正直ありがたかったです。
「見てくれている」と分かるというのは、それだけで安心材料になります。


実際に見つかったのは、ほぼ「傷と凹み」でした






床の傷と凹みが、思いのほか多くありました。
一つひとつは小さいのですが、数がありました。
逆に言うと、それ以外の大きな不具合はありませんでした。 動かないもの、つかないもの、図面と違うものは見つかりませんでした。
傷が集中していた場所には、理由がありました






見て回っているうちに、気づいたことがあります。
傷は、まんべんなくあるのではありませんでした。
- 養生シートがずれていたところ
- 人がよく通る動線の上
この2つに集中していました。
床に落ちた木くずやゴミを踏んで、押し付けてしまったのだと思います。
養生と清掃が行き届いていれば、ここまで多くはならなかったはずです。
私たちは工事中に何度も見学に行っていたので、現場が煩雑なのは前から気になっていました。
「もう少し掃除したらいいのに」と思っていたことが、そのまま床に出ていた。そういう感じでした。


傷は、すべて直してもらえました
追加費用はかかりませんでした。
そして——無垢材の補修が、思っていたのと全然違いました。
パテを無垢材と同じ色にその場で調色して、傷に塗り込んで、木目を手で描き足していく。 見ていて「これは技術だな」と思いました。
5年住んだいま、どこを直したのか、私には分かりません。
5年住んで思う、本当に見るべきもの
傷を探すのは、実は優先度が高くありません。
傷は直せるからです。
直しにくいのは、こちらです。
| 見るべきもの | なぜ |
|---|---|
| コンセントとスイッチの「位置」 | 図面どおりか。あとで動かすのは大変です |
| 打ち合わせで追加した内容が入っているか | 下地の補強、造作の寸法、ニッチの位置 |
| 建具の開き勝手 | 右開き・左開きが図面どおりか |
| 収納の棚板の枚数と高さ | 意外と抜けやすい部分です |
| エアコンの配管ルート | あとから変えると壁を触ることになります |
床の傷は、その場で直してもらえます。
でも「コンセントの位置が図面と違う」となると、壁を開けることになります。 手直し期間で終わる話ではなくなります。
だから、順番としては「図面との照合」が先です。 傷探しはそのあとで十分です。


私たちは、たまたま図面と違う箇所がありませんでした。 だから傷の話だけで済みました。
運がよかっただけかもしれないとも思っています。
これからやる人へ
持っていくとよかったもの
| もの | 用途 |
|---|---|
| 剥がせる付箋(1色でOK) | 気になる箇所に貼ります |
| ペン | 付箋に番号を書きます |
| スマホ | 写真。引きと寄りの2枚セットで |
| メジャー | 寸法を確認するとき |
| 図面(打ち合わせの記録も) | これがいちばん大事です |
| スリッパ | 靴下だと足裏の感覚で段差に気づけます |
時間の目安
我が家は、ゆっくり回って半日ほどかかりました。
急がなくていいというのが、自主検査のいちばんの価値です。
言い方に迷ったら
「あら探し」だと思われないか、気になるかもしれません。
でも、手直しの期間は最初から工程に組み込まれています。 指摘するのは、想定内の行為です。
言い方だけ気をつければ十分だと思います。「ここが気になったのですが、いかがでしょうか」で通じます。
よくある質問
- 施主検査の前に、勝手に入っていいのですか?
-
勝手には入れません。 リノベ会社に許可を取ってください。我が家は「施主検査の前に一度見せてもらえませんか」と聞いて、了承をもらいました。
- どれくらい時間がかかりますか?
-
我が家はゆっくり回って半日ほどでした。スケルトンリノベで84㎡です。急ぐ必要がないのが、自主検査の利点です。
- どこまで指摘していいですか?
-
気になったところは全部でいいと思います。 手直しの期間は工程に入っています。ただし「直せるもの」と「直しにくいもの」があるので、優先順位は伝えたほうが親切です。
- 小さい傷まで指摘するのは、細かすぎませんか?
-
私は指摘しました。 引き渡し後に自分で気づいても、もう言いにくくなります。言えるうちに言っておくほうがいいと思います。
- 傷は本当に直りますか?
-
我が家は全部直りました。 無垢材の補修は、色を調色して木目を描き足す技術でした。5年住んで、どこを直したのか私には分かりません。
- 図面は持っていったほうがいいですか?
-
いちばん大事な持ち物です。 傷は直せますが、位置が違うものは直すのが大変です。図面との照合を先にやってください。
- 引き渡しの日はいつ決まりますか?
-
手直しの期間を見込んで決まります。施主検査で指摘が多いと、後ろにずれることもあります。 引っ越しの日程は、少し余裕をみて組んでおくと安心です。
まとめ


- 当日だけでは、絶対に終わりません
- 先に自主検査をさせてもらう(聞けば入れてもらえることが多いです)
- 付箋を2色に分けると、当日の会話が早くなります
- 傷より「位置」を見る。 傷は直せます
- 傷の場所には理由がありました(養生のずれと、人の動線)
- 5年住んで、直った傷は見つけられません
あら探しをする場ではありません。
住み始めてから困らないように、一緒に確認する場です。
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