- 84㎡フルリノベで本当に後悔した3つと、後悔だと思っていたら消えた2つ
- キッチンの音、無垢床の隙間、収納不足の具体的な中身(数字つき)
- 5年住んだ今の満足度と、後悔を減らすためにやるべきだったこと
「リノベして後悔した」という話、気になりますよね。
私たち夫婦は、築約12年・84㎡の中古マンションを買ってフルスケルトンリノベーションをしました。入居してから、ちょうど5年です。
正直にお伝えします。この記事を書くために「後悔」を数えてみたところ、5つ挙げるのに苦労しました。
盛って書くこともできましたが、それでは読む意味がありません。なので構成を変えました。
トルテ「後悔5つ」のうち、本当の後悔は3つだけ。残り2つは、後悔だと思っていたのに住んだら消えました。その正直な内訳を書きます。


先に結論を言うと、5年住んだ満足度は10点満点で10点です。それでも後悔がゼロではない。その差分こそが、これからリノベする人に一番役立つ情報だと思っています。
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【後悔1】キッチンの音がリビングまで響く
一番の後悔はこれです。
我が家は「余白のある部屋づくり」を目指した結果、ドアがあるのはトイレ・浴室・脱衣所だけという間取りになりました。キッチン、ダイニング、リビング、寝室、書斎が、ゆるやかにつながっています。
開放感は最高です。部屋が広く感じますし、エアコンも2台で全体をまかなえています。
ただ、音を遮るものが何もありません。


具体的にどのくらい響くのか
炒め物をしているとき、リビングでテレビを見ていると音量を5くらい上げる必要があります。
私たち夫婦はあまりテレビを見ないのですが、子どもがアニメを見ているときに、自分でリモコンを取って音量を上げているのをよく見かけます。日常のワンシーンとして定着してしまいました。
「仕切りをなくす」と聞くと視線や光のことを想像しますが、実際に暮らして効いてくるのは音です。 料理の音、食洗機の運転音、換気扇の音。これらが常にリビングに届く前提で考えてください。
対策と、それでも間取りを変えない理由
対策らしい対策はまだしていません。テレビ用のスピーカーセットを買おうか、と話しているところです。
ただ、もし設計をやり直せるとしても、私はこの間取りを変えません。
音は確かに気になります。でも、この開放感、家族の気配が常に感じられること、エアコン2台で済む効率性(電気代も総じてお得)。それらと引き換えなら、音は納得できる代償です。
後悔とは「知らずに選んで、後から気づいたこと」であって、「知ったうえで選び直しても同じ結論になること」は、私は後悔とは呼ばないと思っています。ただ、事前に知っていればスピーカーを最初から予算に入れられた。そこだけが心残りです。
【後悔2】無垢床の隙間にゴミが溜まる/傷がつきやすい
床はオークの無垢材に、ダークウォールナット塗装をかけたものです。
これは「かけてよかった費用」の断トツ1位でもあります。それでも、後悔として挙げざるを得ない点が2つあります。


① 板と板の隙間にゴミが溜まる
無垢材は湿度で伸縮するため、板の間にわずかな隙間ができます。ここに細かいゴミが入り込みます。
掃除機をかけても取れません。我が家では100均で買った細いブラシで隙間からかき出し、ハンディ掃除機で吸うという方法に落ち着きました。慣れれば苦になりませんが、フローリングシート1枚で終わる家とは手間が違います。
② 物を落とすと、はっきり傷や凹みがつく
タイルやシートフローリングと比べると、無垢材は明確に柔らかいです。
物を落としたとき、椅子を引きずって動かしたとき。5年でそれなりの数の傷と凹みができました。


↑「5年でついたいちばん深い傷がこれです。水筒を落としたときにできました」↑


↑「この程度の細かい傷は、家じゅうに多数あります」↑
椅子の引きずり傷は、これで止まりました
傷の原因で圧倒的に多いのが椅子の引きずりです。ダイニングチェアは1日に何度も動かすので、当然といえば当然でした。
我が家では、椅子の脚に**ニチアスの「カグスベール 丸キャップM」**を付けてから、引きずり傷がほぼゼロになりました。フェルトを貼るタイプと違って、脚にかぶせるだけで外れにくく、5年使っても交換は数回で済んでいます。
椅子の脚カバーは傷がつく前に付けるものです。我が家は「しばらく様子を見てから」と後回しにした結果、最初の1年で不要な傷を増やしました。無垢床を入れるなら、家具の搬入と同じタイミングで用意しておくことをおすすめします。
それでも、また無垢床を選びます
ここが大事なところなのですが、ダークウォールナットの色味のおかげで、傷がほとんど目立ちません。
上の写真も、実際に部屋で立って見下ろすと、まず気づかないレベルです。よく見れば分かる、という程度。
むしろ5年経った今は「味が出てきた」と感じています。



無垢床を検討している人へ。傷は必ずつきます。でも「濃い色を選ぶ」「傷を味として受け入れられるか」の2点をクリアできるなら、5年後も後悔しません。
【後悔3】収納がやや足りず、可動棚をDIYで増設した
リノベの設計時、収納にはかなり気を配ったつもりでした。ウォークインクローゼット、パントリー、そして各所に可動棚。
それでも住み始めてから、可動棚をDIYで増設しています。
なぜ足りなかったのか
原因ははっきりしていて、入居前の自分たちは「今持っている物の量」で計算していたからです。
実際には、暮らしが変わると物は増えます。子どもの物、季節の物、DIYの道具。設計時に想像していた「必要な収納量」は、控えめすぎました。
可動棚は「あとから棚板を足せる」設計にしておくと、こういうときに救われます。壁面の下地さえ入っていれば、増設は自分でもできます。逆に、下地のない壁は後から手を出せません。 設計時に「ここは将来棚を足すかもしれない」と伝えて、下地だけ入れてもらってください。
収納が足りない問題は、実は「量」ではなく「サイズが合わない」ことが多い
増設しながら気づいたのですが、収納の悩みの多くは「スペースがない」ではなく、「棚の高さと、置きたい箱のサイズが合っていない」ことでした。
この問題をどうにかしたくて、私は収納ボックスのサイズ選びを補助するツールを自作しました。同じことで悩んでいる方は覗いてみてください。


ここまでが「本当の後悔」です
本当の後悔は3つでした。
ここからは、リノベ直後は「これ失敗したかも」と思っていたのに、5年住んだら消えてしまった2つを紹介します。個人的にはこちらのほうが、これからリノベする人には役立つと思っています。
【後悔だと思っていた1】コンセントを30か所も付けすぎた
設計時、私は「コンセントは多いほうがいい」と聞いて、かなりの数を配置しました。最終的に約30か所です。
図面を見たとき「さすがに多すぎたかな」と思いました。壁のあちこちにコンセントの記号が並んでいるわけですから。


5年後の答え:使っていないのは4か所だけ
数えてみました。まったく使っていないコンセントは、30か所のうち4か所。
想像していたよりずっと少なかったです。残りの26か所は、掃除機を挿したり、季節家電を使ったり、スマホを充電したりと、なんだかんだで出番があります。
そして「ここに欲しかった」と思う場所は、ひとつもありませんでした。
余らせた4か所のコストより、足りない1か所のストレスのほうが高くつきます。
コンセントは迷ったら付ける。これが5年住んだ私の結論です。
後から増設しようとすると、壁を開けて配線を通す工事になり、費用も手間も桁違いです。設計段階の1か所と、入居後の1か所では、まったく重みが違います。


【後悔だと思っていた2】通路を狭くしすぎた
もうひとつは、通路幅です。
限られた84㎡のなかで優先順位をつけた結果、通路をやや狭めにして、その分を浴室と脱衣所に振り分けました。
図面の段階では「ここ、通れるのか?」と少し不安でした。
5年後の答え:トレードオフとして納得している
実際に暮らしてみると、通路の狭さが問題になる場面はほとんどありませんでした。通路は「通る場所」であって「留まる場所」ではないからです。
一方で、広く取った浴室と脱衣所は毎日その恩恵を感じています。
洗濯・入浴・着替えという、生活で最も頻度の高い動作が快適になりました。



限られた面積では、必ずどこかを削ることになります。削るべきは「通過する場所」、守るべきは「留まる場所」。これは実際に住んでみて確信しました。




書斎2つとパントリーを確保
なぜ、これだけ後悔が少なかったのか
ここが、この記事で一番お伝えしたいことです。
私たちの後悔が少なかったのは、センスでも運でもありません。会社選びに時間をかけたからだと思っています。
3〜4社と打ち合わせまで行った
雑誌やWebで良さそうだと思ったリノベ会社を回り、3〜4社と実際に打ち合わせまで進みました。
その過程で、こういうことが起きました。
- 担当者の印象が悪い会社は、その場で候補から外した。 Webの印象と実際の人は違いました
- オフィスの立地が悪い会社も外した。 フルリノベは何度も足を運ぶ必要があります。往復に時間がかかる会社は、打ち合わせの質そのものが落ちます
最終的にゼロリノベに決めた理由は、費用でもプランでもなく、「話していて感じが良かったから」でした。
ゼロリノベの考え方に賛同できたことも大きかったです。
設備、設備のグレード、壁紙の色とデザイン、床の色、コンセントの位置——。
デザイナーさんからの提案はありますが、最終的に決めるのは全部自分たちです。 だからこそ、その膨大な決定を一緒に走ってくれる相手との相性が、仕上がりを左右します。打ち合わせが楽しくて、つい長時間になってしまうくらいの相手を選べるかどうかです。
だから「1社だけ見て決める」のが一番危ない
もし私たちが最初に訪問した1社で決めていたら、この記事の後悔はもっと増えていたはずです。
比較して初めて、「この人となら決めきれる」という感覚が分かります。1社しか知らなければ、その基準を持てません。




資料請求は無料ですし、営業される義務もありません。まず2〜3社の資料を並べて見るところから始めれば、私たちが感じた「相性」の意味が分かると思います。
リノベ会社は「相性」が命。まず無料で複数社を比較しましょう(資料請求・相談はすべて無料)。
気になる費用は?
「後悔」と並んで多い質問が費用です。我が家の実際のリノベ費用は、内訳まで公開しています。


ざっくり言うと、84㎡のフルスケルトンで約1,300万円、㎡単価で約15万円でした。何にいくらかかったのか、どこを削って予算に収めたのかは、上の記事で詳しく書いています。
5年住んで、満足度は10点満点で10点
正直に後悔を並べてきましたが、結論は変わりません。
フルリノベして本当に良かった。心からおすすめします。
友人を招く機会も多いのですが、みんな口を揃えて「おしゃれ」「素敵」「ショールームみたい」と言ってくれます。5年経った今もそう言われるのは、素直に嬉しいです。
これからリノベを考えている人へ
昨今、住宅価格の高騰が続いています。
自分たちの要望に合った間取りと設備を備えた建売住宅は、まず見つかりません。見つかったとしても、非常に高いか、立地が不便かのどちらかです。注文住宅も、驚くような価格になっています。
そのなかで、中古マンション+フルリノベは、要望・コスト・立地の3つを同時に成立させられる、数少ない現実的な選択肢です。
立地は既存のマンションストックから選べる。価格は新築より抑えられる。そして中身は、自分たちの好きなように作れる。この3つが揃う手法は、他にほとんどありません。


よくある質問
- 仕切りのない間取りは、やめたほうがいいですか?
-
いいえ。ただし「音は必ず響く」ことを前提に判断してください。我が家は音が気になりますが、それでも設計をやり直すとしたら同じ間取りにします。テレビ用のスピーカーを最初から予算に入れておくと、より快適だと思います。
- 無垢床は後悔しますか?
-
隙間のゴミと傷は必ず発生します。ただし濃い色を選べば傷はほとんど目立ちません。我が家はオーク+ダークウォールナット塗装で、5年経った今も満足しています。
- 無垢床の傷はどうやって防げばいいですか?
-
傷の原因で一番多いのは椅子の引きずりです。我が家は椅子の脚に「カグスベール 丸キャップM」を付けてから、引きずり傷がほぼなくなりました。傷がつく前に、入居と同時に付けるのがポイントです。
- コンセントは何か所つければいいですか?
-
84㎡で約30か所つけて、使っていないのは4か所だけでした。後から増設すると壁を開ける工事になるので、迷ったら付けることをおすすめします。
- リノベ会社は何社くらい比較しましたか?
-
3〜4社と実際に打ち合わせまで進みました。1社だけで決めるのは、比較の基準を持てないという意味で危険だと思います。
- 5年住んで、大きな不具合は出ましたか?
-
リノベ工事に起因する不具合は出ていません。(マンション全体への落雷でインターホンやオートロックが使えなくなったことが2度ありましたが、これは共用部の話でリノベとは無関係です。)
- 結局、フルリノベはおすすめですか?
-
満足度は10点満点で10点です。住宅価格が高騰している今、要望・コスト・立地を同時に満たす方法として、強くおすすめします。
まとめ
- 本当に後悔しているのは3つ:キッチンの音/無垢床の隙間と傷/収納がやや不足
- 後悔だと思っていた2つは消えた:コンセント30か所はほぼ適正、通路を狭めたのは納得のトレードオフ
- 後悔が少なかった理由は、3〜4社を比較して「人」で選んだこと
- 5年住んだ満足度は10点満点で10点。中古マンション+フルリノベは、今もっとも高コスパな選択肢だと思っています
リノベの後悔を減らす一番の近道は、難しい知識を身につけることではありませんでした。複数の会社に会って、相性を確かめることでした。
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