下地は、住んでからは見えません。
床を張れば隠れます。壁紙を貼れば隠れます。
でも、住み心地はここで決まっていました。
床の遮音も、部屋の高さも、廊下の幅も。

中古マンションを84㎡フルリノベーションして、5年住んでいます。
この章は、工事16日目から44日目(2021年2月25日〜3月29日)の記録です。
床・壁・天井の下地が組まれていく工程です。
当時この工程で心配したことが3つあります。その答え合わせもします。
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壁が「線」から「形」になります
前の章で床に引いた墨出しの線。
その上に、壁の下地になる柱が立ちはじめました。
線だったものが、立体になります。
このあたりから、間取りが一気に実感できるようになりました。
配線や配管を通す口も、ちゃんと開けてあります。

支持脚 → パーティクルボード → ベニヤ → フローリング
我が家の床は、コンクリートの上に直接フローリングを貼るのではありません。
間に空気の層を挟む「二重床」という作り方です。
| 層 | 中身 |
|---|---|
| ① 支持脚のついた板 | 高さを調整して、水平を出します。脚の先にゴムが付いています |
| ② パーティクルボード | 木の小片を固めた板。重く、遮音性があります |
| ③ ベニヤ下地 | 平らな面をつくります |
| ④ フローリング | 最後に貼る仕上げ材です |




支持脚は、思ったより手が込んでいました
脚の部分は、高さを調整できるようになっています。
床を水平に、均一にするために必要な部材だそうです。
そして、板と脚はビスで固定したうえ、脚の中に接着剤を流し込んで固めます。
床下をのぞくと、白っぽい接着剤が流し込まれているのが見えました。
脚の先のゴムが、音と衝撃を受け止めます。

【当時のメモ|2021年2月25日】
空気じゃなくて、新聞紙くしゃくしゃにして詰めておけば断熱性上がったりするんじゃないかな?とふと思いました。
あ、でも、新聞紙だとよく燃えそうなので建材じゃ使えへん笑
ひとつだけ、気になったこと
床下が、思ったより汚れたままでした。
上から板で蓋をするとはいえ、ホウキで掃くくらいはしてもいいのでは、と素直に思いました。
このあと掃除機をかけたのかもしれません。ただ、見た時点では気になりました。
依頼した会社への不満は、これも含めて別記事に書いています。

具体的な遮音等級を書いておきます
我が家の床の遮音等級は、ΔLL(Ⅱ)-3 / ΔLH(Ⅱ)-2 でした。
調べてみましたが、この等級がどのくらいの体感なのかは、正直よく分かりませんでした。
もっと上のグレードの遮音材もあります。 ただし、そのぶん費用は上がるそうです。
マンションの管理規約の規定はクリアしているので、施工上の問題はありません。
でも、実際どうなのかは住んでみないと分からない。 当時は、そう書いていました。
階下の方から、何か言われたことは一度もありません。
もちろん、これは我が家の1例です。
音の感じ方は人によりますし、コンクリートスラブの厚みや施工状態でも変わるそうです。
「ΔLL-3なら大丈夫」とは言えません。
ただ、「ΔLL-3で5年、何も起きていない家が1軒ある」とは書けます。
買う前に、確認しておけばよかったこと
正直に書きます。
物件を選ぶとき、私は遮音のことをまったく見ていませんでした。
コンクリートスラブの厚みがどれくらいか。
マンションに遮音等級の規定があるか。あるなら、どんな規定か。
リノベーションで床を新しくしても、その下の躯体は変えられません。
これから中古マンションを探す方は、「音」に関する情報も見ておいてください。

ベランダに出るときの段差がありません
床の下地ができた時点で、ベランダに通じる窓のサッシと、床の高さがほぼ同じになっていました。
賃貸に住んでいたときは、床とサッシのあいだに10cmくらいの段差がありました。
段差がないと、それだけで部屋がすっきり見えます。

大工工事は、ここが山場でした
壁の下地が立ち、天井の下地が組まれていきます。
我が家は天井を高くとる部分は躯体現しにするので、下地を組むのは一部だけです。






室内窓の下に、壁がつきました
室内窓の木枠の下側に、壁が入りました。
ガラスは厚み5mm。 はめ込むのは工事のいちばん最後だそうです。
この時点では、木枠はまだ塗装していません。
本当はアイアンにしたかったのですが、予算の関係で黒く塗ることにしていました。
ちなみに、「本当にアイアンの雰囲気を出すなら、鉄粉が混じった黒塗料を選ぶこともできる」と教えてもらいました。
我が家は、そこまではしませんでした。


完全に見落としていました
壁の下地を組んでいる段階で、カーテンレールのことを何も決めていないことに気づきました。
カーテンレールは、閉めていないときに露出します。 そして、地味に大きい。
取り付け方だけでも、埋め込み型・天井付け型・正面付け型・突っ張り型があります。
この時点で埋め込み型にするのはもう難しく、天井付けか正面付けに絞られました。
このとき、カーテンレールの種類はまだ決まっていませんでした。
でも、下地だけは組んでもらいました。
ビス止めができる下地さえ入っていれば、あとから選び直せます。
「決められないから、後回し」ではなく、「決められないから、下地だけ入れておく」。
これは、この工程で覚えたことのひとつです。

ぐるっと回れる間取りにしました



そのぶん、廊下が狭くなりました
通路を増やすということは、通路に面積を配るということです。
我が家は、けっこう詰め込みました。
その結果、廊下がやや狭くなっています。
当時の記事にも「ちょっと狭いのが難点」と書いていました。
廊下の狭さは、いまも時々気になります。
毎日ではありません。でも、ふとした瞬間に「あと10cmあれば」と思うことがあります。
回遊できるので、詰まって困ることはありません。
ただ、通路を増やした代償は、たしかにここに出ています。
空調は、心配していたほどではありませんでした
間仕切りが少ないので、冷暖房が効きにくいのではないか。
これも、当時心配していたことのひとつです。
大きめのエアコンとサーキュレーターでなんとかするつもりでいました。
5年住んで、心配していたほどではありませんでした。
空調は、心配していたほどではありませんでした
間仕切りが少ないので、冷暖房が効きにくいのではないか。
これも、当時心配していたことのひとつです。
大きめのエアコンとサーキュレーターでなんとかするつもりでいました。
5年住んで、心配していたほどではありませんでした。

| 当時 | 5年後 |
|---|---|
| 遮音等級で足りるのか、不安 | 階下から何も言われていません |
| 回遊動線だと空調が心配 | 心配していたほどではありませんでした |
| 廊下がちょっと狭い | ここだけは、いまも時々気になります |
残ったのは、廊下の幅だけでした。
そして——これは設備ではなく、寸法の話です。
遮音材のグレードは、お金で上げられます。
空調は、機器と使い方で調整できます。
でも、廊下の幅は、間取りを決めた時点で確定しています。
あとから足せないものと、あとで調整できるもの。
その区別が、住んでみて初めて分かりました。
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