リビングとキッチンのあいだに、造作のテーブルを作ってもらいました。
「へ」の字に折れた形で、リビングのほうを向いています。
既製品では、この形は買えません。

この記事でいちばん書きたいのは、そこではありません。
5つの工夫のうち2つは、私が頼んだものではありませんでした。
中古マンションを84㎡フルリノベーションして、5年住んでいます。
この章は、工事54日目(2021年4月3日)の記録です。
造作のダイニングテーブル、玄関の土間、天井の配管を白く塗る工程を1日で見てきました。
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予算の調整でもありました
我が家のキッチンは、対面式ではありません。壁付けのI型です。
対面キッチンより、そのほうが費用を抑えられました。
代わりに、キッチンの前に壁を立てて、その壁で造作テーブルを受ける形にしています。
結果として、こうなりました。
キッチンに立つと、テーブル越しにリビングが見える。
対面キッチンほどの開放感はありませんが、壁があるぶん、手元は隠れます。
予算を削った結果ですが、いまはこの形でよかったと思っています。




既製品では、この形になりません
| 工夫 | 中身 |
|---|---|
| ① ダイニングとカウンターがつながっている | 2つの天板が、継ぎ目なく1枚に見えます |
| ② 脚の数を減らして、すっきり見せた | 足元が広く、椅子を動かしやすい |
| ③ 天板の片端を、キッチンの壁板で受けた | 脚を減らしても強度が出ます |
| ④ L字ブラケットの端を、壁板の奥に隠した | 金具が見えません |
| ⑤ 脚をつなぐ補強板を、見えない位置に | 立っていると目に入りません |
①〜③は、こちらから希望したことです。
④と⑤は、違いました。
④のブラケットは、設計士さんのアイデアでした
天板を壁で受けるには、L字型の金具(ブラケット)が要ります。
普通なら、その金具は見えます。
設計士さんは、金具の端をキッチンの壁板の奥に差し込む形にしてくれました。
キッチンの枠組みを作る段階から計算していないと、これはできません。
私が頼んだことではありません。言われるまで、そういう工夫があることも知りませんでした。

⑤の補強板の位置は、現場で決まりました
テーブルの脚と脚をつなぐ補強板があります。
この板の位置を、現場監督さんと大工さんが相談して決めてくれたそうです。
立っている状態から、いちばん目に入らない位置。
図面に「目立たない位置に」とは書けません。現場で、実物を見ながらでないと決められないことです。

このテーブルを作るためだけに、何人かが頭を使ってくれました。
スッキリした見た目になったのも嬉しいのですが、そこに時間を使ってくれたことのほうが嬉しかったです。
ゴルフカップのときも、同じことがありました。
ゴルフ好きの大工さんが「この設計図じゃお客さん喜んでくれないよ」と監督に言って、図面を描き直してもらっています。
この会社は、そういう人たちが集まっていたんだと思います。


同じナラ材でも、仕上げでここまで変わります

造作の良いところは、材質だけでなく色も選べることです。
木は、材質や個体差で微妙に色が変わります。
なので、イメージを伝えると、実物の色見本サンプルを作ってくれました。
我が家は3種類作ってもらいました。



特に「職人の調色品」は、その人の経験とセンスでしか出ない色です。
見せてもらうと、選びたくなってしまいます。
最終的にウォールナットより少し濃くしてほしいと伝えて、ダークウォールナットに決めました。
フローリングがもっと濃い色なので、そのバランスです。
色の名前を、市販の塗料に合わせました
ダークウォールナットを選んだ理由は、もうひとつあります。
これは、ワトコオイル(WATCO)のダークウォールナットと同じ色名なんです。
つまり——あとから自分でDIYするとき、同じ塗料で色を揃えられます。
賃貸で使っていたテーブルも同じ色だったので、仕上がりを想像しやすかったというのもあります。
造作の色を、市販の塗料と同じ名前にしておく。
そうすると、あとから作る棚も、テーブルも、同じ色に揃えられます。
我が家はこのあと、ローテーブルを同じダークウォールナットでDIYしました。
色が揃っているだけで、部屋がまとまって見えます。

5年たって、思うこと
塗り上がったテーブルは、天板も脚もダークウォールナットです。
室内窓の木枠を黒く塗ったあと、「テーブルの脚も黒にすればよかったかな」と当時は思いました。
当時の記事にも「気になるようなら黒く塗ってみようか」と書いています。
5年たって、塗っていません。
いまは、これでいいと思っています。
住んでいるうちに、部屋全体で見るようになったからかもしれません。
知らない間に、左官工事が終わっていました
玄関を入ってすぐの土間は、解体のあとコンクリートがむき出しでした。
54日目に行くと、もう左官工事が終わってモルタル仕上げになっていました。
一部が黒っぽく見えるのは、まだ水分が抜けきっていないからだそうです。あと1日ほどで乾くとのことでした。



玄関は、狭めになりました
正直、もう少し広く取りたかったです。
ただ、玄関の外にちょっとしたポーチがあるので、そこで割り切ることにしました。
土間の形が少し角ばっているのは、部屋の面積を最大限に取った結果です。
この角の部分には、あとから棚を作りました。
天井の配管を、白く塗る
塗る前は、かっこよかったんです
天井は躯体現しにして、白く塗る計画でした。
でも、塗る前の配管がかっこよくて、少し迷いました。
無骨さと、少しの可愛らしさ。このままでもいいんじゃないか、と思ったくらいです。
躯体を初めて見たときと、まったく同じ反応をしていました。
【当時のメモ|2021年4月3日】
天井の電気配管かっこよくない?! これは完全に予想以上でした。
無骨さと可愛らしさの良いとこ取り!だとニヤリしました。でも、白く塗りますw




職人さんに聞いた、塗装の順番

現場で、ひとつ疑問がありました。
天井も白く塗るのに、どうして配管から先に塗るのか。
聞いてみたら、こういうことでした。
先に細かい部分を塗って、その部分をマスキング(保護)してから、広い面を塗る。
そのほうが、きれいに、早く仕上がる。
はみ出しても、あとで隠せます
養生テープなどで覆います
マスキングがあるので、思い切り塗れます
逆にやると、広い面を塗り直すことになります。
これは、DIYでも使える考え方だと思いました。
仕上げは、下地+2回塗り
塗装そのものの手順も聞きました。
プライマー(下地材)を塗る → 白を1回 → 白をもう1回。
写真を撮っていた日は1回目が終わったところで、近づいて見ると少し粗さがありました。



2回目で、それが消えます。
躯体が欠けていたので、不安になりました
室内窓のまわりに、黒っぽい砂利のようなものが落ちていました。
上を見ると、躯体の一部が欠けて、コンクリートがボロボロと落ちてきていたんです。
これ、直してくれるんだろうか。



不安そうに見ていたら、監督さんから声がかかりました。
現場監督さんそこはパテを塗って埋めてから、天井を塗るので大丈夫ですよ。
天井にあるピンクのラインとか、黄色・緑のポッチも白で塗るので、全部見えなくなります。
聞く前に、察して答えてくれました。
「天井のポッチ」は、私が第1章で気にしていたものです。
そこまで覚えてくれていたのか、それとも施主はみんな気にするものなのか。
どちらにしても、この一言で不安が消えました。


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