- 借り換えとは、具体的に何をすることなのか
- よく言われる3つの目安と、その注意点
- 見落としやすい諸費用(ここで損得が逆転します)
- 得しやすい人・損しやすい人の違い
こんにちは。中古マンションを買って84㎡をフルスケルトンリノベし、5年暮らしているトルテです。
住宅ローンを組んで数年経つと、「借り換えたほうが得なんじゃないか」と考える瞬間がやってきます。金利のニュースを見たとき、銀行のチラシを見たとき、あるいは友人が借り換えたと聞いたとき。
トルテ先に結論です。
借り換えの損得を決めるのは、金利差ではありません。 借り換えには諸費用がかかるので、「下がる利息 −(諸費用+手間)」がプラスになるかで判断する必要があります。
そしてもうひとつ。団信に入り直せるかどうかという、金額とは別の関門があります。
私はファイナンシャルプランナーでも金融の専門家でもありません。中古マンションを買ってリノベし、実際に住宅ローンを組んだ一個人です。
そして——私自身はまだ借り換えをしていません。この記事は「借り換え体験記」ではなく、いずれ検討する立場として調べ、整理したものです。
金利・手数料・団信の条件は金融機関ごとに違い、時期によっても変わります。最終的な判断は、必ずご自身の条件で試算し、金融機関に確認したうえで行ってください。
そもそも借り換えとは、何をすることなのか
意外と誤解されているのですが、借り換えは「金利を下げてもらう手続き」ではありません。


やっていることは、こうです。
- 新しい銀行で、あらためてローンを借りる
- そのお金で、いまのローンを完済する
つまり——新しいローンを、一から組み直しているわけです。
だから、新規契約と同じことが全部起きます
- 審査がある(収入・勤続・信用情報などを見られます)
- 諸費用がかかる(後述。ここが要注意)
- 団体信用生命保険に入り直す(健康状態の告知が必要)
- 手続きの手間がかかる(書類集め、面談、登記)
「金利が下がるらしい」という話だけが先に耳に入りますが、その裏にはこれだけの手続きとコストがあります。
いま借りている銀行に条件変更を相談する、という方法もあります。こちらは借り換えではないので、諸費用や団信の入り直しは基本的に発生しません。
応じてもらえるかは銀行と状況次第ですが、借り換えの前に一度聞いてみる価値はあります。「借り換えを検討している」と伝えると話が進むこともあります。
よく言われる「3つの目安」と、その注意点
借り換えの記事を読むと、だいたいこの3つが出てきます。


① ローン残高が多い
残高が大きいほど、金利差で動く金額も大きくなります。
逆に言うと、残高が小さいと諸費用で相殺されやすいということです。諸費用の一部は借入額に関係なく定額でかかるので、残高が小さいほど不利になります。
② 残りの返済期間が長い
期間が長いほど、下がった金利が効く年数も長くなります。
残りが数年しかない場合、下がる利息の総額より諸費用のほうが大きくなることも珍しくありません。
③ 金利差がある
下げ幅が大きいほど効果は出やすい。ここは直感どおりです。
よく「金利差1%以上なら借り換えの検討を」といった数字を見かけますが、この記事ではそういう断定はしません。
理由は単純で、同じ金利差でも、残高・残期間・諸費用の組み合わせで結果が変わるからです。目安として知っておくのは構いませんが、それだけで決めないでください。
3つとも「目安」です。当てはまっていても、必ず得するとは限りません。判断するには、次の諸費用まで含めて計算する必要があります。
見落としやすい、借り換えの諸費用
ここがこの記事でいちばん伝えたいところです。


事務手数料
新しく借りる銀行に払う手数料です。借入額に対する定率で設定されていることが多く、借入額が大きいほど金額も大きくなります。
保証料
商品によって、必要なものと不要なものがあります。また、いまのローンで前払いしていた保証料が一部戻ってくる場合もあるので、両方を確認してください。
登記費用
いまのローンの抵当権を抹消し、新しいローンの抵当権を設定します。登録免許税に加えて、司法書士への報酬もかかります。
印紙税・その他
契約書にかかる印紙税など。金額は借入額の区分によって決まります。
★ 団体信用生命保険の入り直し
費用ではありませんが、これが実質的にいちばん大きな関門です。
借り換えは新規契約なので、団信にあらためて加入することになります。つまり健康状態の告知が必要で、状況によっては加入できない=借り換えできないことがあります。



ここは金額の問題ではないので、シミュレーションサイトでは出てきません。
「借り換えたいときに、健康でいられるとは限らない」——これは、変動で組んでいる人ほど頭に入れておいたほうがいいと思っています。「いざとなったら借り換えればいい」が いつでも 通用するわけではないので。
上記の費用は、金融機関・商品・借入額によって大きく変わります。相場を書くことはできますが、それを見て判断されると危険なので、あえて書いていません。
必ず「自分の条件での見積もり」を取ってから判断してください。多くの金融機関が、事前に概算を出してくれます。
得しやすい人・損しやすい人
ここまでを整理すると、こうなります。


得しやすい人
- 残高がまだ大きい
- 残りの期間が長い
- 金利差がしっかりある
- 諸費用を計算したうえで、プラスが残ると確認できた
- 健康状態に不安がない(団信に入り直せる)
損しやすい人
- 残高が少ない/残期間が短い … 諸費用で相殺される
- 諸費用を計算していない … 一番多い失敗
- 返済期間を延ばして、月々だけ下げようとしている … 後述
- 団信の条件が今より悪くなる
- 手続きの手間を見積もっていない
特に注意:「期間を延ばして月々を下げる」
借り換えのときに返済期間を延ばすと、毎月の返済額は下がります。家計が苦しいときには有効な選択肢です。
ただし——払う利息の総額は、むしろ増えることがあります。
「月々が下がった=得をした」と考えてしまいがちですが、それは別の話です。目的が「家計を楽にする」なら正解ですが、「トータルで得をする」なら逆効果になり得ます。どちらが目的なのかを、先にはっきりさせてください。
まず最初にやるべきこと:いまの条件を正確に把握する
意外なことに、いま自分がどんな条件で借りているかを正確に言えない人は少なくありません。
借り換えを検討するなら、まずここからです。
金利タイプ・適用金利・残高・残りの期間・団信の内容。返済予定表や、銀行のアプリ・ネットバンキングで確認できます。
複数の金融機関で、いまの自分の条件だとどういう金利・手数料になるかを確認します。
「下がる利息の総額」から「諸費用の合計」を引いて、プラスが残るかを見ます。ここではじめて判断できます。
金額が合っていても、ここで止まることがあります。健康状態の告知内容は早めに確認を。
借り換えずに条件変更で済む可能性もあります。手間もコストも一番小さい選択肢なので、確認しておいて損はありません。
STEP2をひとりでやるのは大変です
とはいえ、複数の金融機関に個別で問い合わせて条件を集めるのは、現実的にかなりの手間です。しかも借り換えは新規と違い、いまの残高・残期間を前提にした試算が必要になります。
複数の条件をまとめて比較できるサービスを使うと、この工程が一気に短くなります。
いまの条件で、借り換えたらどうなるか
借り換えの損得は、残高・残りの期間・諸費用で決まります。一般論では判断できないので、自分の数字で比べるのが確実です。
- いまの借入内容を入れるだけで、借り換え後の条件を比較できる
- 複数の金融機関をまとめて確認(1行ずつ問い合わせる手間が省ける)
- 「そもそも借り換える価値があるのか」の判断材料になる
診断は無料です。結果を見てから検討できます。



大事なのは「借り換えること」ではなく「確かめること」です。
調べた結果「うちは借り換えないほうがいい」と分かるなら、それはそれで十分な収穫だと思います。何もしないまま気にし続けるのが、いちばんもったいない。
我が家の場合(正直に書きます)
冒頭に書いたとおり、我が家はまだ借り換えをしていません。
中古マンションを買ってリノベし、5年。組んだときに「毎月いくらなら無理なく返せるか」を先に決めて、そこから借入額を逆算したので、いまのところ返済で困ってはいません。


ただ、借り換えという選択肢があること自体は、頭に入れています。
- 金利をめぐる状況は変わる
- 残高と残期間は毎年減っていく(=借り換えが有利な条件は、時間とともに失われていく)
- 団信に入り直せるかどうかは、年齢とともに不確実になる
つまり——借り換えを「検討できる期間」には、実は期限があるということです。
「いつか考えよう」と先送りしていると、残高も残期間も減り、健康状態も変わっていきます。借り換えが有利になる条件は、時間とともに減っていく方向です。
すぐ借り換えるべき、という意味ではありません。ただ「調べるのを先送りにする理由はない」とは言えると思います。
よくある質問
- 借り換えの審査は、新規のときより厳しいですか?
-
基準は金融機関によりますが、審査があること自体は新規と同じです。転職直後や収入が下がっている場合など、組んだ当時と状況が変わっていると影響することがあります。
- 変動から固定に変えるために借り換えるのはアリですか?
-
選択肢のひとつです。ただし固定は当初の返済額が上がるのが一般的なので、諸費用と合わせて家計が回るかを確認してください。なお、同じ銀行の中で金利タイプを変更できる場合もあるので、まずそちらを確認するほうが手間もコストも小さく済みます。
- リノベ費用を含めて借りたローンでも、借り換えできますか?
-
商品によります。リフォーム・リノベ費用を含んだローンは、金融機関によって扱いが異なるので、現在の契約内容を確認したうえで相談してください。
- ペアローンでも借り換えできますか?
-
できますが、2人分の審査と手続きが必要になります。片方だけ借り換える形が可能かどうかも含めて、金融機関に確認してください。
- 借り換えると、住宅ローン控除はどうなりますか?
-
一定の要件を満たせば、借り換え後も引き続き対象になるとされていますが、要件や計算方法は制度改正でも変わります。必ず最新の情報を国税庁の資料や税務署、金融機関で確認してください。この記事では断定しません。
- 結局、いくら得するのですか?
-
ここでは書けません。残高・残期間・金利差・諸費用のすべてで変わるからです。自分の条件で試算するしかないというのが正直な答えです。
まとめ:やるかどうかより「確かめたか」


- 判断するのは金利差ではなく総額。下がる利息 − 諸費用で見る
- 借り換え=新しいローンを組み直すこと。審査も団信も新規と同じ
- 団信に入り直せるかが実は最大の関門。健康状態によっては選べない
- 期間を延ばして月々を下げるのは要注意。総額はむしろ増えることがある
- まず「いまの条件」を正確に把握する。ここが分からないと比較できない
借り換えは、やったほうがいい人と、やらないほうがいい人がはっきり分かれます。そして分かれ目は、記事に書いてある一般論ではなく、自分の残高・残期間・諸費用にあります。
「なんとなく損している気がする」という状態がいちばん消耗します。一度だけ数字を出して、白黒つけてしまう。それだけでもかなりスッキリするはずです。
いまの条件で、借り換えたらどうなるか
借り換えの損得は、残高・残りの期間・諸費用で決まります。一般論では判断できないので、自分の数字で比べるのが確実です。
- いまの借入内容を入れるだけで、借り換え後の条件を比較できる
- 複数の金融機関をまとめて確認(1行ずつ問い合わせる手間が省ける)
- 「そもそも借り換える価値があるのか」の判断材料になる
診断は無料です。結果を見てから検討できます。




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